手足のつっぱり・こわばり|おおはら脳神経クリニック|福岡市博多区の脳と神経のかかりつけ医

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手足のつっぱり・こわばり

手足のつっぱり・こわばり|おおはら脳神経クリニック|福岡市博多区の脳と神経のかかりつけ医

痙縮

手足のつっぱり

痙縮とは、意思とは関係なく筋肉の緊張が異常に高くなり手足が突っ張ったり動かしにくくなったりする状態のことです。そのため、手が開きにくい、肘が伸ばしにくい、腕を横に広げにくい、足が足裏の方に曲がってしまう、手足がつる、といった症状が見られます。
一般には内服薬による治療やボツリヌス毒素の注射(ボツリヌス治療)が行われます。またバクロフェン髄注療法という治療が選択されることもあります(バクロフェン髄注療法)。

ボツリヌス治療

ボツリヌス菌が作るボツリヌス毒素を筋肉内に注射することでその筋肉の緊張をやわらげる治療法です。
当院では、顔面けいれん、眼瞼けいれん、痙性斜頚、四肢の痙縮に対するボツリヌス治療を行います。

顔面けいれん

一般的に目の周囲からけいれんが始まり、次第に頬や口元へ広がり、顔の半分がけいれんする(ピクつく)病気です。片側の顔がけいれんするため、片側顔面けいれんとも呼ばれます。
顔面神経と呼ばれる顔の筋肉を動かす神経を血管が圧迫することが原因であることが多いのですが、稀に腫瘍などが原因となっていることもあるため頭部MRIによる評価が必要です。
初期の症状は、疲れなどでまぶたがぴくぴく動く症状や眼瞼けいれんとの区別が難しいことがあります。
内服薬による治療は効果が少ないことが多く、ボツリヌス治療が行われることが一般的です。根治のためには手術治療を行います。

眼瞼けいれん

まぶたを閉じる筋肉が収縮し目が閉じてしまう病気です。
目が開けづらい感じとともに、目の不快感やまぶしさ、瞬きの多さなどから始まることが多いのですが、重症になると目を開けることが非常に難しくなります。
基本的には両眼に症状が現れますが、左右差があることも少なくありません。ジストニアと呼ばれる病気の一つです。

痙性斜頚

首や肩の筋肉が異常に緊張(収縮)することにより、顔が横を向く、首が傾く、など不自然な姿勢を取るようになる病気です。
姿勢の異常に加えて、痛みや首のゆれ(振戦)を伴うこともあります。
頚部ジストニアと呼ばれることもあり、眼瞼けいれんと同様にジストニアと呼ばれる病気の一つです。

四肢痙縮

脳卒中、頭部外傷、脊椎損傷などが原因で、手足の筋肉のこわばりが強くなってしまう状態のことです。
手の指が握ったまま開かない、ひじが曲がったまま伸びない、つま先立ちとなり歩きにくい、ひざ(股)がとじるといった症状を認め、痛みを伴うこともあります。
日常生活に支障を来し、リハビリの障害となることもあります。当院ではエコー(超音波)を用いて筋肉を確認しながら安全で確実な注射を行います。

ボツリヌス治療の効果の持続期間は通常3-4か月程度であり、通常定期的な注射が必要になります。費用は注射の量によって異なりますが一般的に3割負担で

  • 顔面けいれん、眼瞼けいれんの場合:10,000円程度
  • 痙性斜頚の場合 20,000〜30,000円程度
  • 痙縮の場合 20,000〜100,000円程度

となります。特に痙縮の場合必要となるボツリヌス毒素の量が多いためかなり高額となりますが、重度障害者医療証等をお持ちの方はご負担が減額となります。

バクロフェン髄注療法

バクロフェン髄注療法とは、痙縮を改善する薬であるバクロフェンを脊髄に直接投与することにより筋肉の緊張を緩和する治療法です。
腰部の脊椎内にカテーテルを挿入し腹部にポンプを植え込む手術を行うことで、バクロフェンの持続した注入が可能になります。実際にはその手術を行う前に、脊椎内にバクロフェンをある一定量注入し効果があるかどうかを検討し、効果があった場合にのみ手術を行います。
ポンプの植え込みを行った後は、症状に合わせてバクロフェンの量の調整を行うとともにだいたい3か月に一回バクロフェンの充填を行います。
当院の院長はバクロフェン髄注療法の豊富な経験があり、バクロフェンの充填および流量の調整を行っています。